高抵抗絶縁ガラスの静電気帯電評価：プラズマ照射と接触剥離の帯電現象について

摘要

高抵抗な絶縁体である無アルカリガラスを用いた液晶ディスプレイの基板表面は、一度電荷を保持するとすぐには緩和されない。 そのため、発生した電荷を蓄積し続けながら、次の工程へ移動するので、工程内で静電気放電が発生し、その際、表示素子の絶縁破壊により不良が生じる可能性がある。液晶ディスプレイ製造中でガラス基板が、特に帯電する工程としては、表示素子作成時の薄膜形成やエッチングで行われるプラズマ照射工程と、搬送や固定の際にガラス基板が接触し、ステージから剥離するときの接触剥離工程があげられる。 なかでも、この接触剥離帯電は全ての工程で発生する可能性があり、静電気を抑制する対策を行っておく必要がある。 そこで、これらの工程での静電気現象を解明するために、プラズマ照射下での帯電と、接触剥離帯電についての基礎実験を行い、その特性から帯電メカニズムについて検討した。