筋電義手に対するイミュニティ試験系の構築及びESD試験評価

摘要

高齢化社会の進展に伴い，人体のバイタルデータを収集·モニタリングし，ヘルスケアや医療への応用を目的とするウェアラブルデバイスが普及し始める兆しである．一方，電磁波の盛hな応用により電磁環境の劣化が目立ち，外部電磁放射や静電気放電がウェアラブルデバイスへ及ぼす電磁干渉は無視できない．そのため，ウェアラブルデバイスに対しても従来の電子機器と同様にイミュニティ試験の実施が求められる．本研究では，筆者らが先に提案した擬似生体信号発生器と生体等価ファントムを用いたウェアラブルデバイスに対するイミュニティ試験系を対象に，実際に人体と本提案試験系においてESDイミュニティ試験を行った際に制御信号線に重畳するESDノイズ波形を比較し，イミュニティ試験への適用可能性を示す．さらに，実際に試験機器として筋電義手を対象にIEC61000-4-2に準拠したESDイミュニティ試験を行い，人体と本提案試験系での誤動作率の傾向を比較することで，本提案試験系の有用性を示す．