電源開発㈱橘湾2号機1050MW蒸気タービン：世界最高蒸気温度·効率の百万kW級蒸気タービンの設計と運転実績

摘要

蒸気温度600°C級の実用化に当っては、電源開発㈱若松超高温実証タービンを始めとした広範囲な開発が行われ、高温化のための設計技術、材料妓術の検証を行った。 これらの高温化技術の大容量タービンへの適用は、再熱蒸気温度593°Cを採用した中部電力㈱碧南3号機700MWで実用化され、その後、大容量商用機として世界で初めて主蒸気、再熱蒸気温度共に600°C級を採用した電源開発㈱松浦2号機1000MWを1997 年に運開した。 さらに1000MW級シリーズとして、中国電力㈱三隅1号機1000MWを1998年に、電源開発㈱橘湾2号機1050MWを2000年に順調に運開してきた。 これら1000MW級タービンでは主蒸気、再熱蒸気温度600°C級に対応するための高温化技術について検証、実用化してきた。 ここでは、現在1000MW 級タービンで世界最高蒸気温度、効率を誇る橘湾2号25.0Mpag 600／610°Cの設計の特徴と運転実績について紹介する。