〈特集：配管溶接最前線〉－火力原子力配管溶接の最新技術＜配管溶接施工の最前線＞

摘要

当社における配管溶接ほ、主に火力·原子力·水力発電プラントの配管で占められているが、一般産業用配管も一部手がけている。 特に火力·原子力配管の溶接部は、「電気工作物の溶接の技術基準」の対象部（旧溶検対象部）となる溶接継手も多く、これらの溶接を行うために必要な溶接施工法資格の種類（溶接方法の種類、自動·手動の違い、母材の種類、溶接棒の種類、シールドガスの種類、裏当金の有無、板厚範囲等が異なる毎に資格が必要になる）は、現在、約120ケースに達している。 社内溶接施工法資格を含めると約170ケースとなる。 当社の溶接現場への作業指示は、DWP（溶接施工法詳細）で指示される。 このDWPには、溶接士が溶接作業に必要な主要項目（上記に示した項目で溶接方法や溶接棒の種類等）や非主要項目（溶接電流、電圧、溶接速度、溶接入熱量等）が詳細に記入されている。 また、溶接士は、溶接完了後、配管の重要度に応じて、WPR（溶接施工記録）を作成し、溶接責任者と品質管理者がチェックして保管する。 ここまでが当社の溶接作業管理である。 近年、この業界もコストに対する経済的追求が厳しさを増しており、コスト競争力強化の観点から品質と経済性を両立させる溶接施工法の開発、溶接の自動化や合理化が積極的に推進されるようになってきた。 本稿では、これらのプラント配管の溶接における自動化や合理化について、当社が現在実施している最新技術を紹介する。