圧力設備の設計における構造強度評価と実際の構造強度

摘要

圧力容器（pressure vessel）や配管（piping）などの圧力設備（pressure equipment）の構造設計に携わるエンジニアが肝に命じておかなければならないことは、高圧·高温であるということ自体非常に危険なことであり、しかも扱っているプロセス流体の多くは可燃性、爆発性が高いもの、あるいは毒性の高い危険なものであるということである。第1図に示すように、このような設備に携わっているエンジニアは非常に重い社会的責任を担っている。いったh大きな事故が発生すれば、膨大な経済的損失に止まらず、社会的責任を追及され、社会からの信頼を失うことになる。このような事態を未然に防ぐことは、圧力設備に携わるエンジニアに課された責任である。この責任を果たすためには、設計基準に従って機械的に設計するだけでは不十分であり、圧力設備の構造強度（structural strength）に関連した事項をよく理解し、適切に判断することが重要である。