「科学技術動向』誌トピッタス記事の抜粋紹介--文部科学者·科学技術政策研究所·科学技術動向研究センター「科学技術動向」誌　2012年 1～4月号より

摘要

2011年11月、国立がh研究センターの研究班は日本人の肉類の摂取量大腸がhの発生率の関連を追跡調査により初めて明らかにはした。研究班では岩手県·秋田県·長野県·沖縄県·茨城県·新潟県·高知県·長崎県·大阪府の9府県の10保健所管内に在住する45歳から74歳のがhや循環器疾患の既往歴のない約8万人を対象に、大腸がh（結腸がhおよび直腸がh）と肉類摂取量の関係を調査·分析しました。その結果、牛肉·豚肉の摂取量が多いグループでは女性の結腸がh、肉類全体の摂取量が多いグループでは男性の結腸がhのリスクが有意に高いことが明らかになりました。　すなわち、欧米に比べ肉類の摂取が少ない日本人でも結腸がhのリスクとの関連性が判明しました。現在、日本人の肉類摂取量は1日当たり平均約83グラムですが、十代後半では130グラムであり、特に若年層は継続的な注視が必要です。