「フェノール，中国需要着実に増加～アジア需給は改善方向へ－当面は供給超過残る／稼働調整でバランス維持－」

摘要

フェノールのアジア需給は2017年も供給過多が継続し，各メーカーの稼働調整でバランスを維持していく構図となりそうだ。ただ，需要は中国のBPA（ビスフェノールA）～PC（ポリカーボネート） 内製化をはじめ，着実な増加が見込まれる。また，供給面においても2017年に中国と中東で各1件の新プラント稼働が予定されているものの，両案件 とも稼働は下顛以降になる見通しで，新規の供給 能力として本格的に寄与するのは2018年からにな りそう。当面は各メーカーによる自制的な需給調 整が必須となるが，2017～2018年にかけてフェノールの需給バランスは改善方向に向かう公算が大きい。