製紙業におけるスラリーハンドリング

摘要

よく知られているように，パピルス草を加工して（草の髄の切断片を縦横に並べ，水をかけ圧着·乾燥したもの），人類が初めて書き物ができる品物を手に入れたのはBC 3,000年の頃である．しかしこれは紙といえるものではなく，これまた良く知られていることであるが，現代の紙の原形，すなわち植物繊維を原料として抄いた紙は，中国の蔡倫が発明した．AD 105年頃のことである．この製紙技術は7世紀に日本に，12世紀にはヨーロッパに伝えられた．その後活版技術が発明され（15世紀，ヨーロッパ），印刷技術と製紙技術は相互作用しながら急速に発展することになる．