エネルギー転換を支える金融株関－GLS銀行の取組みと日本での展開可能性－

摘要

地域からのエネルギー転換を進めるために検討すべき課題は，政策や事業組織など多岐にわたるが，それを資金面から支える金融の役割も重要なテーマの一つに挙げられる（寺西他編2013）．再生可能エネルギー事業は，基本的に装置産業であり，設備投資計画に基づいて資金調達を行うことが必要である．日本で2012年7月に本格導入された固定価格買取制度も，計画時にコスト回収を見込みやすくし，民間の資金調達を促進することによって再生可能エネルギーの普及を図る政策である．そして，民間からの資金調達では，事業者や市民などによる出資（エクイティ）に加え，金融磯関などからの借入（デット）が重要である．