高反射塗料（遮熱塗料）のヒートアイランド緩和、抑制効果

摘要

ヒートアイランドの現状とその対策技術について概括して説明した。 高反射塗料（遮熱塗料）は、ヒートアイランドの対策技術の分類としては、建物レベルにおける地表面被覆の改善の中に位置づけられる。 その性能（ヒートアイランドの緩和、抑制効果）に関して日本建築学会での研究報告を中心に紹介した。 神戸大学屋上での実験結果より、屋上緑化やコンクリートスラブ面と比較したヒートアイランドの緩和、抑制効果の結果を紹介した。 その結果は大きい順に、高反射塗料（白色）面、芝生面、高反射塗料（灰色）面、コンクリート面、となっていた。 ヒートアイランドの対策技術に関しては、現在様々な研究、調査が進行している最中であり、その評価は十分に定まったものであるとは言えないが、表面の熱収支の特性から考えても、反射した日射が直接宇宙空間へ放出されるような条件（天空に開けた屋上面など）においては、高反射塗料（遮熱塗料）にはヒートアイランドの緩和、抑制効果が十分に期待できると考えられる。