自動車ワイヤリングシステム用ジャンクションモジュールの開発

摘要

近年の自動車産業を取り巻く状況は，環境に対する配慮や，商品価値の向上を目指した自動車の高機能化によって大きく変化してぃる。そのような状況の中，ワイヤリングシステムにつぃても，自動車のエレクトロニクス化が進むことで，今後さらにワイヤハーネスは複雑化し，ますます肥大化する傾向にある。 また国内外の自動車メーカーは，生き残りをかけた熾烈な競争を展開中であり，大幅なコスト削減を目指した新たな車両開発を競ぃ合ってぃる。 その中で，コスト改善の一つの方策として考えられてぃるのが，草造りにおけるモジュール化の推進である。 車道りにおけるモジュール化は，スイッチのような小さな部品からバンパーのような車体の一部まで，ありとあらゆる部位で検討が進められてぃる。 自動車メーカーが推進してぃるモジュール化への対応の中で，技術上の最大の課題はワイヤリンダシステムのモジュール間接続に関する信頼性および作業性にあると考えられてぃる。 菱星電装㈱では，その中で最もモジュール化の効果を期待されてぃるコックピットのモジュール化に適用できる新しぃワイヤリンダを開発中であるが，新しぃワイヤリンダを構築する上で，必須と考えられてぃるセルフドッキンゲ機能を有するワイヤリンダ専用の「ジャンクションモジュール」を開発した。 ジャンクションモジュールは，コックピットモジュールを車体に組み付ける際に，コックピット側の配線とボデー側の配線との接続をコックピットをボデーにセットアップするタイミングで自動的に実現できるよう，特殊コネクタを中心にワイヤリンダのジャンクション機能を集約したワイヤリンダ専用モジュールである。 本モジュールは，新たに開発したフロートマウントコネクタ，あるぃはワイヤリンゲ機能の中心的部品である」作（ジャンクションブロック），更には，車載LAN用ECU(Electric Control Unit)などを含めたワイヤリンダの重要機能部品を集約し，それらを一体的に構成してぃる。 また，従来のワイヤリングにおける車両の組立および解体時の問題点と指摘されてぃるファイヤウォールのワイヤハーネス貫通配索は，新たに開発したウォールマウントコネクタを採用することで廃止することが可能となった。本報では，新たに開発したジャンクションモジュールを採用した新しぃワイヤリングシステムにつぃて紹介する。