アルミニウム端子板と電線の電磁圧接－板と撚り線の接合

摘要

近年，環境問題に対応した自動車の低燃費化などのためEVやハイブリッド車の開発がさかhに行われている。 これらの車両では軽量化が強く望まれており，アルミニウム導体が用いられるようになってきた。一方で，W/H (Wiring Harness)の製造では高い電気的信頼性が確保でき，かつ，高速な接合手法が望まれている。 電磁圧接法は良導電性の金属材料へ高密度の磁束を急激に加え，電磁力を利用して接合する方法である。 本手法は爆発圧接と同様の高エネルギ速度加工であり，10{sup}(-3)～10{sup}(-4) sec程度で作用する。 これは従来のW/H製造に用いられていた抵抗溶接，超音波接合などに比べて高速であり，製造における大きなメリットとなる。 従来，本手法では円筒状の金属を成型·接合する手法として開発され，その後，アルミニウムなどの金属板をシーム溶接する方法などが報告されている。しかし，自動車電装部品への応用として，電線と端子の接合はいまだ未検討な点が多く，今後の開発が期待されている。 そこで，模擬端子である平板と撚り線の接合を試みた。