製造·溶接プロセスのシステム化はどこまで進hだか：原子力機器製作における溶接プロセスのシステム化

摘要

我が国の発電電力量は経済成長に伴って急速に増加してきた。 その内，原子力発電による電力量は全電力量の1/3以上を担っており，原子力施設の製造·建設にとって，溶接は重要技術である。 原子力施設はその性格上，高い安全性と信頼性の確保が必須であり，特に構造的に不連続となる溶接部に対する品質要求は非常に高く，さまざまな高品質化のための溶接施工法が適用されている。 一方では，当然ながら経済性の向上も求められることから，合理的·効率的にプラントを製作する手法の開発もきわめて重要であり，溶接の自動化が進められ，自動化とともに溶接装置と自動化のための各種センシング装置をシステム化することによる効率化も図られている。また，供用期間に入ってからの経年プラントの保守·補修等に際しては，狭隘な部位へのアクセスの困難さや作業者の放射線被ばく低減の観点から，遠隔自動化およびシステム化の技術開発が図られている。