溶接がカギを握るビッグプロジェクト：国際熱核融合実験炉（ITER）プロジェクトの超伝導コイルにおける溶接技術

摘要

図1にITERの鳥瞰図およびITER超伝導マグネット·システムの主要諸言を示す。超伝導マグネット·システムは，プラズマ閉じ込めのためのトロイダル磁場（TF）コイル，磁束変動によってプラズマ電流を立ち上げるための中心ソレノイド（CS）コイル，プラズマ制御のためのポロイダル磁場（PF）コイル，不整磁場補正コイル（CC），および支持構造物よって構成される。これらのコイルの総重量は，約10,500tにも及ぶ。日本原子力研究開発機構（原子力機構）は，ITER計画における日本の国内機関としてCS導体，TF導体，および予備1個を含め19個のTFコイルのうち9個のTFコイル，19個のTFコイル構造物の製作を担当している。本稿では，日本が製作を担当する機器の溶接技術について紹介する。