断熱材の熱伝導率と表面放熱特性同時測定法の研究（一様熱流束加熱法（UHF法））

摘要

自動車エンジンルームなどにおける高温熱源から電子機器への加熱を防止するための断熱材や生コンクリート車のミキサーの温度を一定に保つための断熱材は，断熱材表面にアルミ箔を張り付けることにより断熱性能を向上させることが行われている．この場合，断熱材そのものの熱伝導率だけではなく，断熱材表面の自然対流や放射伝熱特性を含む全断熱特性（全熱通過率）を測定することが求められる．従来の断熱材の熱伝導率測定法にはJIS 規格として保護熱板法[1]があるが，この方法では断熱材表面の放熱特性を含む全熱通過率の測定は困難である．本報では一様熱流束で発熱するヒーター板で断熱材を加熱することにより断熱材の熱伝導率，表面熱伝達率および全熱通過率を同時測定できる“一様熱流束加熱法”を考え，その測定精度について数値解析および実験により検討した結果について報告する．