熱応力緩和型傾斜機能材料の創製と超高温強度評価

摘要

金属およびセラミックスからなる傾斜機能材料(FGMs)は組成を段階的に傾斜化することで，金属およびセラミックスの熱膨張率差による熱応力を緩和することが可能である。熱応力緩和特性を有するFGMsでも製作中および熱処理中に，熱膨張率差に起因して欠陥が生じる。FGMsに生じる欠陥を抑制するために粉末射出成形法（Powder Injection Molding, PIM)を利用してバインダを傾斜配合するとともに焼結時に荷重を負荷し，試験片の製作を行う。焼結時に荷重を負荷することで反りなどの欠陥を抑制できる。本研究では9層の積層型Ni/ZrO_2系FGMsをPIM 法により製作し，焼結時に3種類の荷重0kPa, 1.5 kPaおよび3.0 kPaを負荷することで焼結時の荷重がFGMs製作に対する有用性を調べる。製作したFGMs に対して，焼結状態の評価およびプラズマクリープ破断試験を行い，製作したFGMsの有用性を評価する。