カーボンナノ材料合成装置の開発

摘要

近年、新素材として注目されているナノメートルサイズの炭素材料（カーボンナノ材料）用合成装置の開発について紹介する。 また、装置開発を効率的に行うために実施したコンピュータシミュレーションによるガス流れ解析の事例も併せて紹介する。 カーボンナノ材料とは、1991年NECの飯島氏によって発見されたカーボンナノチューブ(CNT)や、CNTが螺旋状になったカーボンナノコイル(CNC)等の総称である。 数年後には数百億円市場を形成すると予測されているが、コストや品質面での課題が多く、未だ広く産業に使用される段階には至っていない。 我々研究グループでは、熱による化学気相合成法（CVD法）によるCNT/ CNCの大量合成装置と研究用小型合成装置の開発，プラズマCVD法による配向性CNTの大面積合成装置の開発を行っている。 ここでは、熱CVDプロセスを用いた合成装置の開発について紹介する。