燃料油販売11カ月ぶりのプラス＝9月分及び19年度上期分石油製品需給概況＝

摘要

9月の石油製品需要は燃料油合計17,738千klで前年比9.7％の増加となった。 前年の屋根が低かったという特殊要因はあるが，製品合計では11カ月ぶりのプラスとなった。 油種別には，ガソリン7.7％増，ナフサ6.0％増，ジェット56.7％増，灯油32.2％増，軽油4.0％増，A重油3.9％減，C重油25.2％増。 残暑や原発停止の影響で，電力用需要が伸びたC重油の2割以上の伸びが目立つが，A重油を除きプラスとなっている。 また，9月分を合わせた上期の石油製品需要は燃料油トータル1億182万klで前年同期比2.5％の減少となった。 「石油市場動向調査委員会」の今年度需要見通し＝前年比98.5％を1ポイント下回っている。 一方，9月の原油処理量（精製業着分）は18,105千klで前年比95.9％。 上期合計処理量は1億1,087千klで前年同期比98.3％となった。 7月，8月以外は減処理となっている。 9月の製品生産は17,022千klで前年比1.1％の減産。 灯油，A重油は3カ月連続の二桁減産と生産が抑えられている。 製品輸入は2,812千klで前年比7.7％の増加。 一方，輸出は2,573千klで前年比4.1％減と最近では珍しく前年割れになったが，軽油は80万klで依然高水準。以上の結果，9月末の燃料油在庫は13,701千kl（流通在庫は含まず）で，月間432千klの減少となった。 前年同月末比87.8％と6カ月連続して前年を下回っている。 灯油在庫は月間158千klの増加にとどまり4,177千klと400万klを若干上回るところに落ち着いた。 これは当然ながら前年割れ水準で，前年同月末比82.8％，前年レベルを大きく下回っている。