猛暑の夏，原油コスも急騰夏商戦は石油製品大幅値よげへ

摘要

7月6日には早くも関東甲信が，続いて8日には東海から九州にかけて梅雨が明け，関東以西は平年より10日以上早い梅雨明けとなって猛暑が続いている。家庭やビル，クルマなどのエアコン稼働が一気に高まり，電力需要はうなぎ登りとなって火力はフル稼働，SSではガソリンの売れ行きが好調に推移している。一方，海外では7月に入って勃発したエジプトの政変で中東情勢の緊張度が一段と増しており，ドバイ原油市況は3日以降100ドル／バーレル台を突破。加えてアメリカの景気回復期待などから為替レートも再び円安に振れて原油コストを押し上げている。原油輸入コストの上昇を受けて元売各社の週決め仕切も7月に入って急騰しており，ガソリンは6日から3円／ゼ，13日から2円／lと一気に5円／lもの急騰となった。中間三晶もほぼ2円／lずつ上昇して月前半に4円／lほどの大幅値上がりとなって，SS市場では夏休み商戦を前に大幅な値上げラッシュが始まり，需要低迷から安値が目立っていた産燃油市場でも腰を据えての大幅底上げへ動き出した。6月までの需要不振の長期化で，SS市場では激戦地で安値が拡大し，産燃油市場でも安値部分の原油コストと需要家納め価格との格差が6～7円／lに圧縮されてしまうという異常な状況が続いていたが，原油反騰に加えて猛暑による需要回復も追い風となって，大幅な市況底上げを目指すホットな夏季商戦がスタートした。