石特会計6,427億円，石油対策は縮小均衡型予算に

摘要

経済産業省はこのはど，来年度·平成18年度のエネルギー政策と資源エネルギー関係概算要求をまとめた。 石油，ガス，省エネ，新エネを総括する石特会計のうち，石油対策の概算要求額は17年度から91億円減って3,591億円。今後もわが国の一次エネルギー総供給に重要な地位を占める石油·天然ガスの安定供給確保と，環境調和的，効率的利用の促進をエネルギー政策の根幹とし，石油·天然ガスの自主開発推進と東シナ海などにおける権益保全，燃料多様化のための新たな燃料（バイオマス燃料，GTL，DME等）導入，石油備蓄の効率的な推進と機能強化などで，必要予算の獲得を目指す。 また，特別会計への無駄使い批判が多いことに鑑み，より効率的な執行を図るため，不用な予算費用をカットしスリム化を図った。地球環境問題の観点から，原子力や省エネ，新エネ，自動車燃料の多様化といった方面に傾きつつあったエネルギー政策だが，原油価格の高騰や中国との海底資源を巡る対立など，ここ1～2年の状況変化で，原油，天然ガスの安定供給確保がクローズアップされてきた。 18年度の予算要求にもそれが色濃く反映されている。