全容が明らかになった新法非化石·化石エネ高度利用促進法

摘要

昨年12月18日の資源エネルギー調査会総合部会の第6回政策小委員会で「小委員会中間報告」がとりまとめられ，今年1月19日の第2回総合部会でこれが総合部会中間報告としてはば小委員会報告どおりに了承された。この中間報告の概要を更に簡潔にまとめる次のようなことだ。 ①「代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律（以下，代エネ法）」は，日本のエネルギー需要における石油依存率を大きく引き下げるなどの一定の成果を挙げた。しかし，世界のエネルギー需要の拡大，資源ナショナリズムの台頭，地政学リスクの増大等を背景に化石燃料の需給は逼迫し，価格も急騰·急落と不安定になっている。 ②他方，地球温暖化問題への対応も世界的に急がれており，低炭素社会の実現の取り組みを強めていかなければならない。 このため，非化石エネルギーの一層の利用拡大と化石エネルギーの一層の効率的利用が求められている。③エネルギーセキュリティと低炭素社会を並行的に達成するために，エネルギー基本政策法をベースにした中長期的な対応が必要不可欠となっている。④このために（a）革新的エネルギー技術の開発，非在来型資源開発等の推進，（b）原子力，水力，地熱，新エネルギー等の非化石エネルギーの導入の拡大，（c）原油，天然ガス，石炭等の化石資源の高度利用·有効利用の推進一に取り組hでいくことが必要となっている。 ⑤これらの取り観みは，エネルギー供給事業者に対する誘導的な規制措置により推進する。 具体的な対象·内容は今後検討していくこととする。 ⑥検討に際しては，エネルギー間の公平性，事業分野や事業者ごとの特性·実情，国や地方公共団体の責任·役割等に配慮するはか，コンビナート連携等のセクターを超えた取り組み，エネルギー需要家側の取り組みも推進されるような枠組みとするべき。 資源エネ庁ではこの中間報告を受け代エネ法に代わる「非化石エネルギーの導入拡大と化石エネルギーの高度·有効利用促進」を内容とする新法を2月中には閣議決定したいとしている。