特殊電極形電気集塵のガス流速と集塵効率（その3）

摘要

特殊電極形モデル集塵装置で，ダストとしてタルクを使用し，ガス流速を増加したときの集塵効率の低下は一般に使用されている単段形に比較して少なかった。 集塵効率の低下が少ない主な原因はイオン風とガス流速が同じ方向で，集塵極に衝突し，帯電したダストが集塵極表面付近を通過していく間にクーロンカが効率よく働くためと推測した。 そこで，外形寸法および集塵極面積がほぼ同じ単段形モデル電気集塵装置を試作し，特殊型電極のモデル電気集塵装置の集塵効率の変化を比較した。 単段形の集塵効率は，ガス流速が1.5m/sを越すと低下し始めるが，他方，特殊電極形は見掛けのガス流速が3.5m/sを越すと低下し始める。 測定内容は初歩的なものであるが，特殊電極形電気集塵は単段形電気集塵に比較してガス流速を速くできる結果，小型化を可能にするものと思われる。