環境対応型製品·クステムが原油高とCO_2削減で重要に--日本の“ものづくり”カを守るため省資源·代替，海外資源開発，リサイクルを積極化

摘要

レアメタルは，05年以降に社会的な関心が急速に高まっており，1980年代前半以来といわれる一種の「ブーム」を迎えている。1度目のブームとされる1980～83年（昭56～58）頃は2度のオイルショックを経て，「資源のナショナルセキュリティー」の重要性が叫ばれた。旧通商産業省や旧科学技術庁が1980年度に策定した新素材開発に呼応する形で，旧通産省のレアメタル対策も82～83年度に「31鉱種（47元素）」の定義を定め，次々に実施された。省資源·代替材料開発の推進のほか，経済協力による海外地質調査を進め，対象にニオブ，タンタル，コバルトを加えた。国家·民間備蓄制度の創出などで，現在につながるレアメタル諸政策の多くがこの時期に一つにまとめられた。