メタンの酸化リフォーミング反応における触媒層温度分布観測--Ni触媒の高い燃焼活性発現機構

摘要

改質剤と共に酸素を触媒層へ導入するメタンの酸化リフォーミング反応は，Ni触媒上にホットスポットを生成しやすい。 そのため，メタンの完全燃焼反応条件及び酸化リフォーミング反応条件下での触媒層温度分布観測を，IRサーモグラフィーにより行った。 担持量によらず，改質反応ガス（CH_4＋H_2O）が共存する条件で，完全燃焼反応条件よりも極めて高い触媒層温度が観測された。 昇温水素還元プロファイルから，このような高温を与える触媒上では，気相に酸素が共存する条件においてもNi種の一部は金属状態を維持し，これが高い燃焼活性を示し，ホットスポットを与える要因となっていることが示唆された。