未来へ向けた工業塗装のニューテクノロジー－塗装前処理関連処理剤の環境対応技術の可能性

摘要

工業塗装の近未来ニューテクノロジーとしては、地球環境保護対応の技術を欠くことはできない。 一般的に工業塗装の環境対応として検討され実績が積まれている具体的項目は、鉛やクロムの重金属、特定の有害影響を及ぼす樹脂等の排除が成され、焼付温度の低温化で省エネが進む。 塗装工程では、現場の各種努力による不良率の低減や塗着効率の向上等により生産性が向上する結果として稼働時間の短縮等で省エネや省資源にも繋がる。 このような活動は重要であり、的を射ているものである。塗装前処理関連でも各種処理剤の環境対応の可及的促進が望まれる項目がある。 主な項目としては、鉄鋼メーカーから搬出する各種亜鉛めっき鋼板が塗装されるまでの一次防食用クロメート処理とアルミニウム合金板やダイカストの塗装前処理の主流であるクロメート処理のノンクロム化。 鉄材や亜鉛めっき材の塗装前処理用りh酸亜鉛化成処理剤の更なる環境対応が必要である（低温化処理、スラッジ発生低減化等は進hでいるが）。 そこでニューテクノロジーとして、前処理に関連する環境対応の上記処理剤について、現状分析とこれからの可能性について、私見を述べたいと思う。