自動車部品メーカーにおける環境対応--1.オートマチックトランスミッションの材料·熱処理技術の動向と課題

摘要

ATには、FR（フロントエンジン·リヤドライブ）用ATとFF（フロントエンジン·フロントドライブ）用ATがあり、それぞれエンジンと駆動輪の中間に配置され自動車の自動変速をつかさどる。図1にFF単におけるATの構成を示す。ATには、駆動力を伝達する高強度化と同時に、車両への搭載性を確保するコンパクト化が強く要求される。更に、環境対策の観点から自動車の燃費改善を進めるため軽量化と高効率化も要求される。ATに組み込まれる部品についても、高強度、コンパクト、軽量、高精度、低コストなど、その要求は年々厳しくなる一方である。