音響電子機器を活用した音響通信用のチャネルサウンダに関する検討－音響通信用チャネルサウンダの基本構成

摘要

本報告では，市販の音響電子機器を活用した伝搬環境の測定装置（チャネルサウンダ）実現に関して論じる．無線通信方式の評価には，前提となるチャネルモデルが必要であるが，音響通信におけるチャネルモデルは現状明確に規定されているとは言い難い．チャネルモデル作成には，伝搬路を計測するためのチャネルサウンダが必須となり，本報告では，音響電子機器を活用してチャネルサウンダを実現している．本報告で提案するチャネルサウンダの特徴は，音響電子拶器の周波数歪をプリコーディングにより補償する点と，M系列によりインパルス応答特性を推定する際に生じるサイドローブを演算量の少ないサイドローブキャンセラにて除去する点である．