円運動を利用した研削砥石のR成形法に関する研究：ツルーイング砥石の据え付け角度の効果

摘要

研削砥石の作業面を高精度にR成形する方法として，CNC研削盤の円運動を利用した方法を提案し，その可能性と実用性について検討を進めて来たが，依然，成形精度に問題を残している．一方，最近の研究では，プレーキツルアを研削砥石軸に対して傾けて設置したときに，成形精度が向上した例がある．そこで，本研究では，このような据え付け角度θ{sub}zを設定した場合のR成形プロセスをベクトル解析によって検討するとともに，一般砥粒砥石のR成形実験を行った．その結果，ベクトル解析の結果が妥当であること，研削砥石とツルーイング砥石の形状·寸法とR成形運動との関係などが明らかになった．また，θ{sub}z＝10～20°付近で形状誤差が小さくなる傾向のあることが分かった．