加速器·ビーム科学 第4回 加速器の利用と波及効果(2)医学応用（がh治療）へのビーム利用

摘要

加速器ビーム利用の分野では，医学応用を扱きにしては考えられない。 医学応用といっても，診断応用，RI製造·利用，さらに治療応用があり，それぞれの応用が人類の健康と福祉に大きく貢献している。 診断といえば，X線診断，X線CT，放射光診断等あるが，RIも診断に広く利用されている。RI スキャナはもちろh，ポジトロンカメラやPET (positron emission tomography)，SPECT(single photon emission CT)等加速器で製造されたRIが診断に広く利用されるようになってきた。治療への応用も，加速器の幕開けの時期からVan de GraaffやCockcroft-Walton型のX線治療装置が使われ，また，大型の粒子加速器建設には，目的が原子核実験用の加速器といえども予算獲得のため，粒子ビームの治療への応用の可能性を強調していた形跡がうかがえる。 加速ビームを利用する放射線治療は，そのほとhどががh治療である。