固定床型デシカント換気空調機の開発 第2報：蓄熱ユニットを備えたデシカント換気空調システムの吸着材再生方式に関する検討

摘要

住宅の空気質改善，換気·空調設備からの二酸化炭素排出削減等の要求の高まりによって，換気·空調システムの高性能化，高効率化が望まれている．住宅用の小型換気装置としては，外気と室内空気で顕熱·潜熱交換を行う全熱交換器が利用されるが，建築基準法の改正によって必要とざれる換気量が増加し，潜熱負荷が過剰となる傾向にある．このため，空調設備のエネルギー消費増大が予測される．そこで本研究では，デシかント換気空調システムの吸着材再生方式として，電気ヒータで加熱した高温空気による再生とマイクロ波照射による再生を比較し，システムの除湿量とCOPの観点から再生方式の検討を行った．本研究で開発するシステムは，デシカントユニットに加え，吸着熱を回収する蓄熱ユニットを備えている．吸着材の吸脱着に関わる性能だけでなく，吸着熱の蓄熱を考慮したシミュレーションを行い，システムの性能およびマイクロ波照射による吸着材再生の効果を明らかにした．