進化を続けるデバイス·補器·冷熱機材の技術：空調関連デバイス－断熱材，断熱パネルの進化

摘要

断熱材と一口に言われているものは，原材料，使用用途，性能などにより，いくつかの分類が考えられる．植物自然系としては，コルク·セルロース類などがあるが，現在はその性能もあり主流ではない．発泡プラスチック系としては，ビーズ法ポリスチレンフォーム·押出法ポリスチレンフォーム·硬質ウレタンフォーム·ポリエチレンフォーム·フェノールフォームがあり，断熱材の主力を成し，JIS A 9511として規定されている．鉱物系としては，グラスウール·ロックウールがあり，これらも現在の主力断熱材として使用されている．また近年，家庭用冷蔵庫などに多く使用され，省エネルギー効果をあげている「真空断熱材」VIP (Vacuum Insulation Panel)も，従来の断熱材を超える高い断熱性能を特徴に，より広い分野での展開が予想される．本稿では，主にこれらの中の注入発泡タイプである硬質ウレタンを芯材とした金属サンドイッチパネル断熱材について記す．