急速施工立体交差技術 すいすいMOP工法－「モジュール桁工法」と「橋脚柱先行建て込み工法」を活かした新工法

摘要

近年、交通渋滞解消のため、道路交差点や踏み切り部を立体交差化する工事が脚光を浴びている。 この背景には、移動多軸台車などの大型重機を用いた橋桁の一括架設工法によって、課題とされてきた工期短縮が可能になったことが挙げられる。しかし、工期短縮以外にも解決すべき課題は残されており、特に、工事に伴う渋滞（工事渋滞）を低減する工法が望まれている。 すいすいMOP工法は、この課題に焦点を当て開発した工法であり、移動多軸台車以外にも、門型油圧揚上機などの大型重機をシステマチックに組み合わせ、現有道路内に設けられた作業スペースを有効に活用した工法である。いわば、現有道路内に、立体交差化工事のための専用基地を構築してしまうという発想である。 本稿では、すいすいMOP工法の概要を述べるとともに、主要構成技術である「モジュール桁工法」と「橋脚柱先行建て込み工法」の検証試験について紹介する。