農業技術研究機構における「地域総合研究」－作業技術研究に関連した研究成果(2)：成分調整堆肥の生産·利用技術の開発

摘要

九州沖縄農業研究センターでは，畜産関係の地域総合研究として，平成10年～14年度の研究期間で「新規形質作物を基幹とした耕畜連携営農システムの確立」を実施している。 九州地域は全国の家畜飼養頭羽数の約20％を占め，家畜排泄物が多量に産出されている。 一方で，水稲の転作面積が増加し，新規形質作物等を転作作物として利用しょうとする期待が高まっている。 そこで，本地域総合研究では，畜産地帯における余剰の家畜排泄物を成分調整堆肥（写真1）に加工して転作作物等に利用し，畜産農家と耕種農家の連携による物質循環型生産技術を開発し，環境保全型農業を推進するとともに高付加価値農産物を生産する地域営農システムを確立することを目的としている。