黒白フイルムの種類

摘要

写真作品が鑑賞者とコミュニケイトするまでには作家が撮影した瞬間から長いさまざまな過程を経てくる。 そのなかの1つに写真画像製作の作業がある。 制作者自身が作品制作のすべてを作者自身で処理したものには、その道のプロに依頼して制作されたものにはないなにかが表現されているといっても間違いではないだろう。 黒白写真のプリント制作には薄暗い赤っぽい光の中で、現像液に浸けた印画紙の上に徐々に現れてくるイメージを見ていると、その濃度が増していくまでに気持ちが入っていくように思える。したがって、その作業には何年やっていても感動がある。日本で写真文化の話になると、比較されるのがアメリカ合衆国の状況である。 アメリカに滞在し、現地の教育を受けた人ならばおわかりであろうが、当地では初中等教育の期間中に写真術の制作実習を体験できる機会が多いので、写真作品に対して日本とは違った見方をしている。 作品制作を実際に経験してみると耳や目から入ってくる知識によるものとは異なる方向から解釈をするようになるからである。