細菌検査の自動化：センシメディア法とディジタル顕微鏡法

摘要

細菌検査は，菌を検出すること，菌を同定すること，菌数を把握することなどに分けられるが，その目的により，それぞれに，より適した方法があると考えられる。 食品業界では，特に生菌検出を目的として細菌検査を実施しているが，これは，生菌による製品への汚染が低濃度であっても増殖して品質に悪影響を及ぼすことがあったり，場合によっては，食中毒事故の原因になったりするからである。生きている菌を検出するには，生菌である確証を得るための確実な検出要素と1 cfuでも確実に拾えるような検出確率の高いアプローチを採用する必要がある。本稿では，検査を自動化しながら，確実に生菌を検出するシステムとして，センシメディア法とディジタル顕微鏡法を例に揚げ，どのような考え方で計測システム体系全体を構築したかを紹介する。