ハイブリッド給湯システムのゴルフ場における実態調査～年間システム稼動状況の評価

摘要

業務用部門におけるエネルギー消費全体の中でも、給湯が占める割合が大きく、給湯機器や給湯システムの高効率化により、省エネルギー対策や温暖化対策に大きく寄与することが可能であり、高効率化に向けた取り組みが非常に重要視されている。しかし、未だに業務用給湯機は従来から燃焼式の温水機が主流であり、最新の排ガス潜熱まで回収した機器でも効率96％から97%という仕様となっており、燃焼式温水機の原理上、効率100％を超えることはなく、更なる省エネルギー化が難しい状況である。また、最近高効率な業務用エコキュートやヒートポンプ給湯機が商品化されている。しかし業務用の給湯機は商用で使用することが多いので、集客量の変化などで給湯使用量が大幅に変化し、また外気温度の低下により、ヒートポンプ給湯機の加熱能力が低下するなど、蓄熱式のヒートポンプ給湯機だけで対応することが非常に難しい状況である。逆に、湯切れしないような過剰設備では、設備コストが高くまた残敵の発生量も多くなり、システム全体の効率が低下してしまう。よって、未だに燃焼式温水機が主流となっている。