潜熱頭熱分離空調に関する研究 第2報：塩化リチウム溶液を用いた外気処理空調機の開発

摘要

建物のエネルギー消費のうち、空調の占める割合は、一般事務所ビル用途では40～50%程度であることが試算されている。これらの建物での外皮、照明などの頭熱負荷の削減は顕著であり、また潜熱頭熱分離による空調方式のメリット、実績が多数報告されている。一方で第一報に示したように、特に外調機における除湿に関しての必要能力やCO_2制御、中間期での省エネ性能などには課題がある。またさらに現状の代表的な乾式デシカント外調機では外形寸法、および吸着熱、デシカント素材·構成材などの熱容量がシステム効率アップの課題となっている。本報告では、抗菌性能を持っ塩化リチウム溶液（以下吸放湿溶液）を用いて除湿を効率的にできる外調機の開発を行ったので、その概要と実現可能性についての実験結果について報告する。