空気圧機器の流量特性の表示方法と試験方法についての新提案 第3回 可変開口をもつ速度制御弁の流量特性

摘要

空気圧機器の流量特性を評価するために2000年6月にJIS B 8390 （ISO 6358）「空気圧－圧縮性流体用機器－流量特性の試験方法」が制定された。 この規格は、圧力比と流量比が楕円の関係で表されるような、固定開口をもつ空気圧機器の流量特性評価に適用するように作られている。 しかし、空気圧機器は種々の形式·形状を有するため、この規格が適用出来ないような可密閉口をもつ機器、あるいはサイレンサのように空気の流出孔面積の不明な機器も多くある。 ここでは、JIS規格の流量特性式を拡張してより広範囲な空気圧機器の流量特性に対応可能な関係式を用いて、速度制御弁のような可密閉口機構をもつ空気圧機器に適用し、その妥当性を検証し速度制御弁のもつ流量特性を調査することを目的としている。速度制御弁の形状は、各メーカーで異なるものが開発·製造されている。 今回、日本フルードパワー工業会の事業の一環として各メーカーの機種を試験する機会に恵まれた。 本研究はその調査報告の一部である。