日本の金型メーカーの進む道：日本とアジアの金型事情

摘要

2001年6月13日から16日にかけ米国シカゴで開催されたISTMA（国際金型協会·図1）総会で「金型企業の今後の生き残り戦略」についてセミナーが開催された。 その結果，結論付けられた「金型企業は今後何をしなければならないか」の要点は，(1)情報を積極的に得る（顧客情報·競合先情報）。(2)自社のコアコンピタンスを把握する（コアコンピタンス＝差別性のある能力）。 (3)顧客対応の営業ができる（品質·納期·価格·サービスの内容は顧客が決定する）。 (4)目的を明確にした企業戦略を立てる。(5)自分の弱点を把握する。 (6)外部（顧客や世間一般）や社内に確実にメッセージを伝える。(7)将来のビジョンを具現化する。 であった。 この中で当然ながらIT化やグローバル化，SCM対応などを行なうことは常識である点を前提にした論議の結果であった。 この結論からすれば「金型産業」も決して特殊な産業ではなく，他の産業とまったく同じ基盤に立たされていることを認識する必要がある。