研削加工における最新計測制御技術(2)－ひずみゲージ法による研削抵抗の計測技術とトラブルシューティング

摘要

研削抵抗の計測技術としては，渦電流変位計，圧力変換器，モータ電力計，レーザ変位計など多くの方法が報告されているが，本稿では，センタ形式の円筒研削盤で研削抵抗を最も精度よく計測する方法であるひずみゲージ法を取り上げ，その計測原理と具体的な作成方法ならびにトラブルシューティングについて解説する．図1は，砥石台側から観察した円筒プランジ研削加工の砥石と工作物の干渉域に，研削背分力pと主分力qが作用している状態を示す．この研削抵抗p，qは，工作物支持棒を介して両センタに曲げ応力を発生させる．ひずみゲージ法は，このセンタの曲げ応力による発生ひずみをセンタに貼付したひずみゲージで計測するものである．この計測法のポイントとテクニックを修得するためには，ひずみゲージ法の原理を理解することがまず先決だろう．