All-Pass Network型 移相器MMICの広帯域化検討

摘要

All-Pass Network型移相器MMICの広帯域化検討結果について報告する．広帯域特性を有する移相器の回路方式としてAll-Pass Network型があるが，MMIC上に実現する場合，寄生成分の影響を受けるため広帯域にわたりAPFの整合条件を満たすことは難しく，実用的には課題が残る．本報告ではAll-Pass Network型移相器MMICにおいて，APFを構成する素子の周波数特性を補正するインダクタを装荷することで，上記課題を解消し広帯域にAPFの整合条件を満足させる回路構成を提案する．さらに原理検証のため，移相量を45°とした単ビット移相器の試作·測定を行い6倍帯域超にて移相量が43.4deg.±5.2deg.と良好な特性が得られたので報告する．