災害輻輳モデルを用いた最適なベアラ間分離規制値の考察

摘要

大地震等の災害が発生すると、その周辺での通信需要は急激に上昇し、輻輳が発生する。 特に近年では、移動体通信においてはパケット通信サービスを利用した災害伝言掲示板サービスを提供し、災害時におけるユーザの連絡手段を確保しようとしている。 さらに、これらの災害伝言掲示板の運用のために、音声通信およびパケット通信の規制を分離し、災害時の連絡手段として効率の良い災害伝言板サービスを優先すべきというアイデアがある。 そこで本論では、そこで本論では、これらのシステムを生かすために、ユーザの個別の通信要求をモデル化し、システムの一部としてシミュレートすることで、ベアラ毎の最適な規制値を求めることを試みる。 そして、災害等の輻輳時にユーザの通信の要求を満足し、その効用を最大化させ、なおかつネットワーク負荷を小さくする規制値の導出方法について提案する。