IPネットワークにおけるinclude route指定と遅延制約条件を考慮した拡張経路計算アルゴリズム

摘要

本稿では，include route指定と遅延制約条件を同時に満足するための経路計算アルゴリズムを提案する．ネットワークの運用管理上，経路を明示的に設定して管理したい場合，経路計算時に経由したい箇所の集合を指定し，それ以外の経路については自由に通過出来る"include route"を用いる．また，ネットワークの高速大容量化に伴い，音声·映像等のストリーミングサービスが普及しており，品質劣化を防ぐために厳しい遅延制約条件を満たすべき状況が増えている．提案アルゴリズムでは，include routeで分けられた区間毎に遅延制約条件を適切に割り振り，経路コストと遅延制約条件の優先度付けを行う．その結果，include route指定と遅延制約条件を同時に満足する経路を発見することが可能である．