ランダム信号との乗算出力を用いた多チャンネル駆動法

摘要

本報では極めて制御点数の多いスピーカアレイの駆動を目的に，共通の配線を用いながらも各素子で個別の信号を駆動する手法について述べる．近年メモリや半導体デバイスの発展に伴いGbit／sオーダのデータすらリアルタイムで扱うことが容易になってきている。そこで本報では「超多チャンネル」スピーカアレイの駆動法に向けた一提案として，ランダム信号に対して出力を乗算構造にすることにより駆動線を共通としながらも複数の個別の信号を再生する多チャンネル駆動法を提案する。提案するシステムではランダム信号線と制御信号線の積に相当する制御点数の駆動が可能であることから自由度が高く，ΔΣ変調を導入することによりS／Nを向上させることが可能である。