最新高速色替えシステム「MAGIC BOOTH SYSTEM」

摘要

静電粉体塗装が日本で実用化されてから，すでに35年が経過した。 この間,常に近い将来,粉体塗装が溶剤型塗料の塗装分野を大きく切り崩していくであろう,と言われ続けてきた。 なぜならそれは,塗料を無駄なく回収·再利用することができ,また揮発性有機化合物（VOC）を外部へ放出しないという,最近特にクローズアップされてきた「省資源」ならびに「地球環境の保全」というテーマを実現可能にした塗装システムだからである。 しかし,残念ながら日本ではまだ欧米に比べると圧倒的に,溶剤型塗料による塗装が主導権を握っている。これは日本の塗装に対する美的要求が，他の地域に比べて高いことも考えられるが,最大の理由は「粉体塗装の色香えには大きな時間的ロスがある」という問題を払拭（ふっしょく）できる色替えシステムが,これまでは開発されずにきたからだと考えている。 ところが塗装を取り巻く環境は，さらに大きく変動しつつある。