ニユージーランドのフィヨルドでの海面起伏計測記

摘要

もう13年前のことになるが，我々はニュージーランドのフィヨルドでGPSによる海面起伏計測調査を行った．当時，1995年11月から1996年3月にかけて地質調査所はニュージーランドの地質·核科学研究所（IGNS）と共同でニュージーランドでの調査を実施していた（富合，1996）．この時，重力異常構造調査の一環としてタウポ火山帯内の3つのカルデラ湖でGPS調査を行った（杉原ほか，1996）．タウポ火山帯の中でカルデラ湖は重力データの空白域となっているが，重力異常を反映する湖面の起伏をGPSにより精密測定することで，重力異常構造解析に役立てるのが目的だった．