沖縄トラフの海底熱水鉱床

摘要

以上の調査結果から，沖縄海域では以下のような地質構造に熱水活動が存在する可能性がある。（1）拡大軸と古い構造が交差する裂罅部（伊平屋小海嶺，伊平屋小海丘，若潮小海盆）（2）拡大軸－トランスフォーム断層の接合点付近（伊是名海穴，127°凹地等）（3）古い火山活動（中新世から前期更新世）の高まりにある新しい裂罅（後期更新世以降）によるクレーター（南奄西海丘，伊平屋海凹北方海丘等）（4）クレーターを持つ火山フロント付近の海山（硫黄鳥島堆）このうち，サンプル採取により鉱化を確認できたのは，伊是名海穴，伊平屋小海嶺，南奄西海丘，伊平屋海国北方海丘の4箇所で，本調査により規模を確認したのは伊是名海穴，南奄西海丘の2箇所である。