圧電高分子フイルムを用いた新ひずみ測定法

摘要

圧電高分子薄膜ポリフシ化ビニリデン（略称PVDF）は、動的負荷を与えると高い電圧を発生し、しかも負荷に対する出力電圧の線形性が極めて優れている。 また圧電セラミックス等と異なり極薄フイルムであることから、簡単に変形でき従来の抵抗線ひずみゲージと同じように使うことも可能である。 このことから，材料のひずみを直接検知できるセンサーとして活用できると考えられる．従来の圧電高分子フイルムを使用したひずみ測定法の研究はLee，勝見，そして筆者ら等が主として行っている．勝見らは片面電極付フイルムを用いてフイルムの片側面の発生電位を特殊な非接触電位計により計測することに成功している．筆者らは勝見らのような特殊な装置を使わずに，PVDF フイルムの電極のついていない面に電極を貼り付け，出力電圧を取り出す簡易的な方法を開発した．