ホプキンソン棒法における円柱状試験片の細長比および応力棒との直径比が応力評価へ及ぼす影響－有限要素シミュレーションによる検討

摘要

本研究では，まず，Yokoyamaらによる高カアルミ合金7075-T651を用いた実験結果を基礎として，IwamotoとYokoyamaが提案した測定応力に関する修正式を適用し，測定応力から摩擦の影響を除去する．得られた材料固有の応力－ひずみ曲線に，べき乗則を適用することにより，材料モデルを同定する．次に，市販の有限要素解析コードを用いることによって，打撃棒，入出力棒，試験片からなる解析モデルならびに同定した材料モデルを用いて，ホプキンソン棒法衝撃圧縮試験の数値シミュレーションを実施する．その結果，材料挙動に及ぼす摩擦の影響ならびに試験片の細長比の影響を検討し，IwamotoとYokoyamaと同様な結果が得られることを示す．その後さらに，試験片と応力棒の直径d/Dの影響について検討する．