扇形領域輝度相関による回転·並進·拡大の推定

摘要

本報告では新たに並進動きと回転動きおよび拡大を扇形領域輝度相関を用いて推定する方式を提案し，その有用性について検証実験を行う．扇形領域輝度相関は円状の動き推定ブロックを用いる．円状の動き推定ブロックを扇形ブロックに分割し，扇形ブロックの輝度加算値を代表値とし，動き推定ブロックを扇形ブロックの輝度加算値の自己相関係数の1次元列で表現する．この1次元列を照合することにより回転と並進および拡大を含む画像対において照合する位置を得る．照合する扇形ブロックの分布から任意の矩形領域の回転，並進および拡大を推定する．提案動き推定法は，既存の動き推定法と同様に並進動きの推定を行い，加えて回転および拡大も推定する．